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【野良猫男子のリアル恋愛ストーリー19話】ターニングポイントの夜~引き寄せ合う不毛な関係

    
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【野良猫男子のリアル恋愛ストーリー19話】ターニングポイントの夜~引き寄...

おはようございます、パートナーシップ(恋愛・夫婦)専門カウンセラーの椙山眞伍(ヤタ)です。

今日は久しぶりの更新になります「野良猫男子のリアル恋愛ストーリー」を書いていこうと思います。

前回は、長かった離婚が成立したにも関わらず、彼女に謎の変化が起こるまででした。
前回のブログはこちらから

自分は必要とされていない。そんなことを思っていると、不思議と必要としている人と、引き寄せ合うように出逢うことがあります。

今回のお話は、実は誰にも話したことがありません。

まぁ、そろそろ話してもいいかなって思えたので、書いてみました。

それでは、どうそ。

※※

彼女が僕を受け入れることが、出来なくなっていても、2人の関係性は続いていました。

離婚係争中は、身体の関係は持たずに1年半程過ごしたので、彼女とのSEXが充実していなくても、特に問題意識は、無く過ごしていました。

彼女自身も自分の身体が、何故、僕を受け入れることが出来ないのかがわからず、お互いに放置するしかありません。

僕も、この問題をどうして良いのか分からないままでしたが、それでも、彼女に対して性欲はあるので、試みようとします。

でも、どうしても、上手くいかないのです。

彼女自身が、感じることが出来ないと、男性の僕も感じることが、出来ませんから、いつしか毎回のSEXが、処理のような感覚を感じ始めていました。

こうなると、彼女が感じない原因は「僕にあるのではないか?」「僕のテクニックがないからだ」と思うようになり、自分が全て悪いんだ!!︎と、自分を責めていました。

それと同時に、自分は、男性としてどうなんだろう…と自分への不信感と、自分は必要とされていないという気持ちを、感じていました。

当時は、SEXの事よりも、離婚裁判が終わり、ちゃんと付き合える状況になったことの方が、優先順位が高かかったので、ようやく訪れた平穏な時間を、味わいたいと思っていました。

今思うと、この状況って普通に付き合っていたら、あまりないケースというか、おかしいな状況だったと思います。

でも、当時は本当に気がつかなかったんです。

それよりも、お互いに1人になることが、怖かったんだと思います。

2人を繋いでいたのは、愛ではなくて恐れでした。

※※

普通の関係性ではあり得ない状況を、1年ほど続けていました。

私も最初は、彼女の体調や気持ちもあるだろうと思って、状況を見ながら求めていましたが、彼女の身体は一向に反応しませんでした。

そのうち、そんな状況でも求める自分が、どこか惨めに感じたり、ガッカリしたくない気持ちから、彼女を求める頻度は、どんどん少なくなっていきました。

自分は男として必要とされていない。

こんな感覚をずっと持っていると、不思議と必要としてくれる人が、現れるのです。

その女性は、私の会社に来た女性の営業さん。

童顔で素直そうなショートカットの女性でした。

彼女は、本当は、違う部署に営業に行く予定が、私の部署に間違えて営業に来ていたという、本当にミラクルのような出逢いでした。

ご縁というか、引き寄せ合うとは、正にこのような事だと思います。

営業の彼女とは、初めはあまり興味もなく、会話もしませんでした。
彼女も仕事で来ているので、自己紹介がてらに少し会話をした程度でした。

その自己紹介で、彼女は実はサッカー選手で昔、アンダー16か15の日本代表選手だったことを、知りました。

私の会社では、サッカー部があり、同僚の誰かが彼女を職場のサッカーに誘い、参加することになるのですが、この誰かが誘った事から、私と彼女の距離が縮まっていきました。

私は、当時はガチのテニスプレーヤーでしたが、付き合いとトレーニングを兼ねて、サッカー部に籍を置いていました。

営業の彼女が、サッカー部の練習に来るということで、その日は珍しく、参加の人数が多くて賑やかな雰囲気でした。

営業の彼女は、流石の元日本代表だけあって、かなりテクニックもあり、そこそこの男性ではかないません。

コートの中で、躍動する彼女を見ていると、目を奪われている自分に気がつきます。

自分の中で、何かが動く音が聞こえます。

以前の私ならば、この何かに飲み込まれてしまい、気がつくことは無かったと思います。

でも、当時は、自分自身と向き合いながら、癒しのセミナーにも、参加していた事もあって、何が動く音に気がついたのです。

しかしながら、自分では制御できない自分が現れて、トントン拍子に距離が縮まります。

連絡先も、プライベートの番号を交換し、サッカーの練習の帰り道を送ってもらったり、2人でお茶をしたりと、気がつくと、もう寸前の所までに縮まっていました。

しかし、彼女には秘密があったのです。

それは、夫がいるという事。

既婚者だっだのです。

既婚者となれば、話は全く別になってきます。
つい最近まで、離婚で争っていたのですから、当然ながらそうなります。

しかし、彼女にはもう一つ、秘密がありました。

それは、離婚間近で別居中でした。

私は、彼女には離婚経験が有る事を、話していましたので、彼女には困ったら相談に乗るからと伝えていました。

そんな複雑な状況でも、心が引き合う時は引き合うのです。

ヤバイ。

引き返すならば、ここしかない。

これ以上は、引き返せなくなる。

私は、そんな思いを感じていました。

そして、ターニングポイントがやって来ます。

その日も、彼女はサッカー部の練習に参加していました。

練習の前から、悩んでいる事があるんですと、打ち明けられていました。
多分、離婚や別居の事だろうと思いました。

彼女「椙山さん、私…今から東京で研修なんですけど、夜って時間あります?」

ヤタ「特に予定はないけど…」

彼女「だったら、今日の夜に電話出来ますか?」

ヤタ「まぁ、いいけど。でも夜も接待とかでしょ?電話できるの?」

彼女「接待があっても、9時にはホテルに戻れますから。私から連絡してもいいんですけど、椙山さんからかけて貰えると助かります。必ず掛け直しますから」

ヤタ「あっ、そうなの。でも忙しいそうだから違う日でも良くない?」

彼女「大丈夫です。必ず掛け直しますから。椙山さん待ってますね!約束ですよ」

そう言い残して、練習場から出て行きました。

※※

私は、彼女の後ろ姿を見ながら、悩んでいました。

自宅に帰った後も、夕食の準備もそこそこに、椅子に腰掛けながら、ずっと考えます。

多分、今日、彼女に連絡をすれば間違いなく始まってしまう。

でも、彼女はまだ既婚者だ。
離婚していない以上、ここで間違いが有れば、私は浮気相手になって、彼女との離婚問題に巻き込まれてしまう。

それだけは、避けなければいけない。

ようやく離婚が成立したのに、またあの苦しみに関わるのはごめんだ。

そして、何よりも、離婚を待っていてくれた彼女に対して、それはあまりにもひどい裏切りだ。

このままの関係でいよう。

そのままでいいんだ。

そのままで…

そう思いながらも、頭の片隅で声が聞こえます。

でも、本当に彼女に連絡しなくていいのか?

今の彼女とはSEXは出来ないんだぞ!!このままの関係でいいのか?

彼女と新しくやり直しても、誰も文句は言えないから大丈夫だぞ!!

自分の中の欲にまみれた悪魔の声が聞こえて来ます。

自分の携帯電話を見つめながら、ずっとずっと考えていました。

そして、その日は電話はせずに、そのままやり過ごしました。

これが、私が出した結論でした。

※※

数日後に、サッカー部の練習があった時、彼女の姿が見えました。

私は彼女と合うのが、どこかバツが悪くて、遠回しに距離を取っていましたが、休憩中に話すタイミングが訪れた時

彼女「ちょっと!電話するって約束したでしょう!」

私「まぁ、約束はしては無いけど…。」

彼女「電話待っていたのに」

私「ごめん、こっちも色々あって。じゃあ、また今度する?」

彼女「もういい」

彼女はそう言い残して、コートの中に入って行きました。

この日以降、彼女の態度はあからさまに変わり、以前のようなやり取りもなく、ただの営業さんとお客様との関係に戻ってしまいました。

彼女とのターニングポイントは、あの夜。

あの夜に、もし私が連絡をしていたならば、関係性はもっと近づき、私が不倫相手になっていたでしょう。

これは、確信があります。

その後の彼女は、この一件以降に、営業先が変更になり、その後、会社を辞めて、離婚したそうです。

もちろん、私に連絡などはありません。

全てはあの夜の為に現れ、そして消えていった、不思議な女性でした。

営業の彼女が去ってから、私と彼女との関係性にも変化が訪れ、いよいよ結婚を意識し始めるようになります。

そして、結婚に向けての、幸せのカウントダウンは実は破局に向けてのカウントダウンだったとは、この時はまだ気がつくはずも、ありませんでした。

長くなりましたので、ここまでにします。

ありがとうございました。

続きはこちらから
幸せへの扉の向こう側~曇る笑顔と不穏な空気~Vol20

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